CosmosEyeの機種別画像サイズ

北海道衛星株式会社製ハイパースペクトルカメラCosmosEye(以下:HSCと呼ぶ)の計測画像サイズについて述べたいと思います。ここで述べる計測サイズとは、デジタルカメラにて表現される画像サイズ(縦ピクセル✕横ピクセル)のことを指します。
当社のHSCの最大の特徴として、スペクトルデータを画像として表現・表示することです。機種ごとの画像サイズは以下のようになっております。HSC1804-CL/CL2は、設定撮影スピードによって画像サイズが異なります。


画像サイズはどのように決められているか
機種ごとに画像サイズですが、大きくわけて2つ理由があります。
①受光素子(CCD/CMOSセンサ)-画像の幅-
②光学ステージスキャンの移動距離-画像の高さ-
です。出力可能な幅はハードの仕様で決まっているので、この幅を大きく変更することは難しくなっています。

受光素子(CCD/CMOSセンサ)-画像の幅-について
HSCは、分光器から分光された光を受光素子によって捉えています。受光素子とは、一般的にCCDセンサやCMOSセンサと呼ばれるものです。
これらの受光素子は、メーカーによって画像サイズや感度が異なります。この受光素子の幅の大きさによって計測画像サイズの幅が決まってきます。
光学ステージスキャンの移動距離-画像の高さ-
現在、国内外でハイパースペクトルカメラ/センサの中には、撮影台に取り付けスキャナーのようにカメラ本体を移動させて計測するタイプがあります。このような方式だと、装置として大掛かりになってしまいます。
当社では、このスキャンする機構をカメラ本体に組み込みました。光学ステージスキャンと読んでいます。スキャン機構を組み込むことで、カメラ三脚に取り付けるだけで計測することができます。
この内部で動いている光学ステージスキャンの移動距離によって高さが決まります。カメラ内部でスキャンさせるということは、移動範囲に限りがあることになります。そのために計測画像サイズの高さ制限をかけています。
また、ここでいう高さのことをライン数と呼びます。
ただし、光学ステージスキャンの移動距離を広げたり、外部に光学ステージスキャン機構を設置することでいくらでも制限を変えることが可能です。
高さは、一般的な画像サイズ規格
では、同じ構造なのに高さがバラバラなのはなぜ?という疑問が出てくるかと思います。
確かに、HSC1804-CLの高さを揃えればよいのでは?と思われるかと思います。HSC1804-CLに合わせることができますが、あえてバラバラにしており、それは、一般的な画像サイズ(VGAやFullHDなど)と呼ばれている規格に揃えているためです。
画像計測サイズは、カスタマイズ可能
受光素子の種類と光学ステージスキャンの設定を変えることで、計測画像サイズを変えることができます。
ただし、 計測画像サイズを大きくすることで、分光精度や感度に影響を及ぼす組み合わせもあります。これは、受光素子の仕様の問題が大きく関わります。この点に関しては、改めて記事にしたいと思います。