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RaspberryPi4+BOINCでCOVID-19解析に参加

RaspberryPi4+Boinc

誰でも参加できる分散コンピューティング

分散コンピューティングって?

分散コンピューティングというのをご存知でしょうか。Wikipediaによると「プログラムの個々の部分が同時並行的に複数のコンピュータ上で実行され、各々がネットワークを介して互いに通信を行いながら全体として処理が進行する計算手法のことである。複雑な計算などをネットワークを介して複数のコンピュータを利用して行うことで、一台のコンピュータで計算するよりスループットを上げようとする取り組み、またはそれを実現する為の仕組み」と解説されています。

実は、この分散コンピューティングですが、誰でも参加することができます。ただし、報酬はなく自分の使っているPCの余力を提供するボランティアとなります。

あのゲーム機で一躍注目された

以前、この分散コンピューティングが注目されたプロジェクトがありました。それは、PlayStation3(以下PS3)の余力を使ったプロジェクトです。世界中のコンピュータをインターネットでつなぎ、タンパク質の解析などを行っているFolding@homeというプロジェクトに参加できるようにPlayStation3が対応しました。

現在では、予定していた解析が終了したため機能が削除されてしまいました。このときは、世界中の約25万以上のPS3ユーザーが参加(分散コンピューティングとしてはギネス記録とのこと)して、1年以上かかるはずだった解析が数週間で終了したという偉業を達成しました。

実は、今でもこのようなプロジェクトが世界中で立ち上がっておりますが、個々にセッティングするとなると、とても大変です。そのようなことをとりまとめているプラットフォームがあります。このプラットフォームが提供しているソフトウェアを準備すれば様々な解析に協力することが可能となります。

有名な2つのプラットフォーム

分散コンピューティングのプラットフォームですが、有名なのが2つあります。「Folding@home」と「BOINC」です。

この2つは、WindowsやMacOS,そして、Linux、Andoroidなどへソフトを提供しています。

それぞれのプラットフォームでは様々なプロジェクトが立ち上がっています。

地球外知的生命体探査プロジェクトや重力波を見つけるプロジェクトなど宇宙に関するものもあります。

最近、注目されているのがやはり「新型コロナウィルス:COVID-19」です。COVID-19が世界的流行がはじまってから治療法を見つけるために立ち上がっています。

RaspberryPi4を使ってBOINCに参加

そこで、今回、RaspberryPi4にBOINCをインストールしCOVID-19の解析プロジェクトに参加してみました。Folding@homeも考えましたが、RaspberryPi4では動作ができないようでした・・・・。

RaspberryPi4へインストール

BOINCのインストールに関しては、以下の方の記事を参考にしていただくとすぐに可能です。

無事にインストールが完了すると、以下のような画面になります。日本語にも対応しています。

この画面は、すでにインストール完了して、Einstein@HOME(重力波検知)というプロジェクトに参加しているときの画面になります。初めてインストールした場合は、次に説明するプロジェクトの登録から始まります。

COVID-19のプロジェクトを登録

インストール直後やプロジェクトを追加する際は、この画面からどのようなプロジェクトがあるかを探します。ちなみに、もし、BOINCをインストールしている環境が選択したプロジェクトに非対応の場合は、「できません」と警告がでてきます。

それぞれのどのOSなどに対応しているかは、「サポートされるプラットフォーム」にOSなどのアイコンが表示されるのでそれで確認します。RaspberryPi4には、LinuxのOS(Rasbian)を使っているので、ペンギンマークがアイコンになります。

今回は、IBMが中心として行っているチームでCOVID-19のプロジェクトがありました。

このチームに参加するには、チーム選択後にアカウント登録を行うだけです。

そして、チームへの参加すると、解析タスクから該当するものを選択し、実行するだけです。

タスクが実行されるとどのくらいで計算が終わるかなどのが表示されます。

基本、RaspberryPi4に触っていないとき、CPU100%使い演算を開始します。しかし、何か作業を行うと、演算が一時停止し不自由なく作業ができます。

分散コンピューティングによって、1つ1つが非力なコンピュータでもたくさんリンクすることでスーパーコンピュータを超える能力を発揮します。

RaspberryPi4は、複数つなげて処理能力を上げることも可能です。

工夫すれば小型ハイパースペクトルデータ用解析サーバーを開発することも可能となります。

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