ハイパー/マルチスペクトルカメラの違い

当社では、ハイパースペクトルカメラ(HSC)とマルチスペクトルカメラ(MSC)を両方開発し、販売を行っております。よくお問い合わせにおいて「ハイパースペクトルカメラとマルチスペクトルカメラどちらを選べばよいですか?」とご相談されます。
ハイパースペクトルカメラは、マルチスペクトルカメラより膨大なスペクトル情報を得ることができます。しかしながら、必ずしもハイパースペクトルがよいとは限りません。なぜならば、すべてのスペクトルデータから最適な波長の検出や解析アルゴリズムの検討など、すでに使いたい波長があってそのスペクトルデータだけがほしいというユーザーにとっては、ハイパースペクトルよりマルチスペクトルの方がよいということもあります。
そこで、技術ではなく、使い方という視点で解説したいと思います。
それぞれのメリット/デメリット
ハイパースペクトルカメラとマルチスペクトルカメラには、それぞれメリットとデメリットが存在します。当社が販売しているハイパースペクトル・マルチスペクトルカメラを元にそれぞれの特徴をまとめてみました。
ハイパースペクトル | マルチスペクトル | |
---|---|---|
メリット | 高分解能の連続スペクトル情報を取得 高度なスペクトル分析可能 機械学習に最適 | データ量が少ない 必要な波長のみを選択可能 安価 |
デメリット | データ量が多い 処理能力の高いPCが必要 高価 | 連続スペクトル情報が取得できない 計測する波長(フィルタ)を増やすと大型化 |
ハイパースペクトルとマルチスペクトルの大まかな違いがわかるかと思います。
そこで、ハイパースペクトルカメラとマルチスペクトルカメラをそれぞれ一言で表すと
ハイパースペクトル
特徴的な波長を見つけ出したり、多角的な分析を行いたい
マルチスペクトル
特定波長のみのスペクトルデータがほしい
になります。
今回ご紹介した特徴以外にも用途によっては、ハイパースペクトルカメラよりもマルチスペクトルカメラが適している場合もございます。(コストや重量などの観点から)
もし、ご自身の環境で最適な機種がわからない場合は、いつでも弊社にお問い合わせください。お客様の要望に合わせた機種をご紹介いたします。また、安価な計測サービスやレンタルサービスをご利用いただき、どちらかを選んでいただくこともおすすめします。